最高人民法院が「上海金融法院案件管轄規定」を改訂

2021. 4. 30

最高人民法院が「上海金融法院案件管轄規定」を改訂

   上海市は国際金融センターであり、金融案件の審理は国家の金融戦略の実施にとって非常に重要な意義がある。2018年8月20日、中国初の金融専門法院が上海で正式に設立され、同年、最高人民法院は「上海金融法院案件管轄規定」を公布した。金融法院は成立以来、多くの典型的な意義を有する案件を審理しており、上海国際金融センターの機能と地位を十分に体現している。新たな情勢の発展に順応し、新たな挑戦を迎えるために、この度、最高人民法院は「規定」の改訂を行った。改訂後の「規定」は2021年4月22日より正式に実施される。

   改訂後の「規定」は、以下のいくつかの面から上海金融法院の管轄範囲を拡大した。(1)上海市管轄区内にあり、本来中級人民法院が受理すべき第一審金融民商事事案の訴因をいくつか追加した。(2)外国企業が国内投資家の合法的権益を損なう関連案件と上海証券取引所科創板(イノベーションボード)上場会社の関連証券紛争関連案件は上海市金融法院の管轄とした。(3)上海証券取引所を被告又は第三者とする証券取引所の監督管理機能に関連する第一審の金融民事商事及び金融行政関連案件は、上海金融法院の管轄とした。

   管轄範囲調整のほか、新「規定」は上海金融法院と各級人民法院との関係をさらに明確にした。上海市基層人民法院が下した新「規定」第1条第1号から3号にかかわる第一審の金融民商事案件及び金融行政案件の判決、裁定にかかわる上訴案件及び再審請求案件は、上海金融法院の審理とする。上海市管轄区内で中級人民法院が受理すべき金融民商事案件、金融行政案件にかかわる再審案件は、上海金融法院の審理とする。


出典:最高人民法院
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