上海市は経済回復を継続

2021. 8. 2

上海市は経済回復を継続

   上海市第15回人民代表大会常務委員会第33回(拡大)会議が7月28日に開催され、上海市共産党委員会副書記の龔正上海市市長が上海市の経済状況は回復基調を続け、安定した中で地盤を固め、前進し、良好な体制に向かい計画通りに進んでいると報告した。また、全面的な発展を遂げるためにはさらなる地盤固めが必要であり、特に現在、世界規模で蔓延する疫病の不確定性と世界経済のアンバランスな回復軌道のなかで、年間の経済発展目標を達成するにはさらなる努力が必要だと強調した。

   今年上半期の上海市のGDPは20,102.53億元で昨年同期比12.7%増となり2019年上半期の水準まで回復した。

1. 工業とサービス業が共に成長
   上半期の上海市全市の一定規模以上(年間販売額2,000万元規模以上)の工業生産価値は昨年同期比20.0%増加し、一定規模以上(同)の工業生産総額は18,146.64億元で同18.8%増と好ましい成果を遂げた。そのうち、全市の工業戦略性新興産業(省エネ環境保護、新時代情報技術、バイオ産業、ハイエンド装備製造業、新エネルギー産業、新素材産業、新エネルギー自動車産業)の生産総額は7,164.68億元で同19.6%増加し、2年間で平均12.3%増となったことが注目に値する。特に新エネルギー自動車が2.5倍、新エネルギー産業が32.1%増、ハイエンド装備製造業が24.5%増とそれぞれ生産総額を伸ばし、新たな産業エネルギー分野がさらに強化された。
   サービス業は安定した回復を見せ、上半期の全市の第三次産業の増加額は昨年同期比11.3%増となった。そのうち、情報伝達、ソフトウェア、情報技術サービス産業の増加額は1,770.06億元で同16.1%増、卸・小売業の増加額は2,428.92億元で同15.2%増、金融業は3,842.65億元で同7.7%増、不動産業は1,812.18億元で同13.6%増となった。

2. 輸出入貿易と外資利用も好調
   輸出入額も安定した増加傾向を示し、上半期の全市貨物輸出入総額は18,827.89億元で昨年同期比19.0%増加した。そのうち、輸入総額は11,790.10億元で同25.4%増、輸出総額は7,037.79億元で同9.6%増となった。企業類型でみると民営企業による輸出入額が35.5%増加し、外商投資企業による輸出入額が13.9%増、国有企業による輸出入額が14.4%増となっている。また、商品別では、ハイテク製品の輸出入額が6.1%増、機械電子製品の輸出入額が14.7%増となった。
   さらに、外資にとって魅力ある投資先としての上海の投資誘致力がさらに高まった。今年上半期の全市の外国直接投資額(実行ベース)は124.48億ドルで昨年同期比21.1%増となり、2年間の平均成長率は13.0%に達した。そのなかでも第三次産業への外国企業による直接投資額(実行ベース)は21.8%増で外国直接投資額全体の95.9%を占め、なお強い外資吸収力を示した。

3. 経済収益と人民生活の改善が続く
   財政収入が急速に増加した。上半期の全市の地方一般公共予算収入は4,731.51億元で昨年同期比20.2%増加した。そのうち、増値税収入が同15.0%増加し、企業所得税収入が同28.4%増、個人所得税収入が同33.2%増、契約税収入が同48.1%増加した。全市の地方一般公共予算支出は3,788.90億元で昨年上半期と比べて0.4%増加した。
   人民生活の改善が続いている。消費が顕著な回復を示し、上半期の全市の社会消費品小売総額は9,048.44億元で昨年同期比30.3%増加した。そのうち、宿泊・飲食業の小売総額は761.31億元で同54.0%増加した。実店舗の経営状態も明らかな回復を示し、限度額以上(小売業は年間主要業務収入500万元以上)の実店舗の商品小売額は同33.7%増加した。オンラインショップの小売額は1,485.72億元で同21.2%増加し、社会消費品小売総額の16.4%を占めた。上半期の全市住民一人当たり可処分所得は40,357元で昨年同期比10.3%増加した。雇用状況も安定を維持し、新規求人増加数は40.23万件で昨年の上半期より13.11万件増加した。

データの出典:上海市統計局

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