「武漢は次世代の中国経済を牽引するか~日系企業のビジネスチャンスを探る」についての解読

2020. 1. 10

「武漢は次世代の中国経済を牽引するか~日系企業のビジネスチャンスを探る」についての解読

日本貿易振興機構武漢事務所所長佐伯岳彦はウェイブサイトで「武漢は次世代の中国経済を牽引するか~日系企業のビジネスチャンスを探る」を発表し、武漢の基本状況及び投資環境を説明した。本稿は佐伯さんの文章及び弊所の理解に基づき、武漢の状況に対し、さらに分析する。

UN-HABITAT(国連人間居住計画)と中国社会科学院財経戦略研究院が発表した「グローバル都市競争力報告(2019-2020)」で、武漢市は世界43番目にランクインしています。中国の都市でみると、北京、上海、広州、深圳、蘇州、南京に続いだ第7位になり、唯一の中西部都市となる。

PwCの関連調査によると、武漢の大学生人数及び国家重点実験室(ラボ)の数は多い。武漢には教育部直属の大学校が7ヵ所、その他の大学が120ヵ所あるが、教育レベルの高い人材は質の高い会社を求めて、卒業の後武漢を流出する傾向が顕著である。

この傾向に歯止めをかけるべく、武漢政府が「百万人大学生による武漢における創業・就職プロジェクト」などで補助金を付けて大学生を武漢に引き留める一方、湖北省自由貿易区の設立許可を勝ち取り、多数の優遇策をもって企業を武漢に誘致している。近年、今日トップニュース、小米等の有名なIT会社は武漢に第二本部を建設している。

武漢で投資する日系企業は、主に自動車及びその部品関連会社である。佐伯さんはIT関連、輸入製品(食品)、及び省エネルギーなどの発展も期待できると述べた。

日系企業への誘致については、武漢市及び周辺の都市も多くの優遇政策を提供している。例えば、現在武漢市経済開発区及び湖北省自由貿易試行区は多くの日本企業を招ぎ、孝感市も日系企業向けの日商産業園を建築した。

湖北省における日系企業による投資は北京、上海、広州、深圳に及ばないが、交通中枢に位置する武漢市に分公司または事務所を設ける会社は少なくない。近年、湖北省にある日系企業及び日本人の駐在員も増えている。

   日中関係が改善されるに伴い、湖北省の投資環境の整備を追い風に、中国の他の都市と比べれば、今後武漢及び周辺地域は日系企業の投資重点になることを期待できるでしょう。


「武漢は次世代の中国経済を牽引するか~日系企業のビジネスチャンスを探る」の原文リンク:https://www.jetro.go.jp/biz/areareports/2019/ad2427919916bc62.html

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