武漢 | 改正「武漢市の企業と企業経営者の権益保護に関する条例」が間もなく施行

2023. 11. 7

武漢 | 改正「武漢市の企業と企業経営者の権益保護に関する条例」が間もなく施行

   このほど、第15期武漢市人民代表大会常務委員会での修正を経て第14期湖北省人民代表大会常務委員会で承認された「武漢市の企業と企業経営者の権益保護に関する条例」(以下「条例」と略す」)が公布され、2023年12月1日より施行する。

   「条例」は全国の副省級市の中で、企業と企業経営者の権益保護を目的として制定された初の地方法令である。2007年5月1日に施行されて以来、武漢市の企業および企業経営者の権益保護を規範化して促進し、政府と関連部門が法令に基づいて管理することを促進し、ビジネス環境を最適化するなどの面で積極的な役割を果たしている。

   改正後の「条例」は、全36条から構成され、章節で区分していない。従来の「条例」と比較して、大きな変更点は次の通り。

   1.企業と企業経営者の権益保護の範囲を明確化した。武漢市の行政区域内の企業および企業経営者の権益を「条例」の保護対象とした。「条例」で言及された「企業経営者」については、法に基づいて企業の生産経営管理権限を行使し、相応の責任を負う企業の主要な責任者にまで拡大した。これには、企業の法定代表者、董事長、執行役員、執行事務パートナー、工場長、マネージャー、および企業経営権を有する賃借人や請負業者などが含まれる。

   2.企業および企業経営者の権益を保護するメカニズムを完備し、権益保護に注力し、権益への司法保護を強化した。
企業の経営自主権、財産権、および企業経営者の人身の安全と財産の安全およびその他の合法権益が法律によって保護されることを明確にし、強調した。
  • 法執行への監督と検査を強化し、企業に関わる紛争等の多角的な解決を深化し、企業と企業経営者の権益を保護するメカニズムをさらに改善する。
  • 企業や企業経営者の正当な権益を侵害する14種類のよくみられる違法行為に対して、禁止規定が設けた。
  • 違法行為が軽微であり、かつ迅速に是正されて有害な結果を招いていない場合は、法に従って行政罰を課さないものとした。初犯の違法であり、有害な結果が軽微で迅速に是正された場合には、行政罰を課さないことができるとした。差押え、押収、凍結、人身の自由を制限する等の行政強制措置は慎重に実施するものとし、違法行為が明らかに軽微である場合または明らかな社会的危害を招かない場合、行政強制措置は講じないことができるとした。行政罰や行政強制措置を講じなければならない場合には、企業の正常な生産および経営活動への影響を最小限に抑えなければならないとした。
  • 知的財産権の保護メカニズムの改革を深化し、知的財産権紛争の解決メカニズムを充実させ、権利保護の効率を向上させる。
  • 企業への代金滞納を予防および解消するメカニズムを改革し、行政手段を通じて企業への代金滞納問題を予防および是正する。
  • 突発的な事態による企業の困難に対処するための緊急企業支援メカニズムを確立する。
  • 誠実な政府の構築と信用の修復に関する規制を追加し、企業と企業経営者の権益を守るルートを円滑に機能させる。

   改正後の「条例」が公布、施行された後、武漢市政府の関連部門は、これらの措置や規定を確実に施行できるように、実施細則を作成する予定である。これにより、法的手段を通した企業と企業経営者の権益保護が全面的に強化されることになる。


原文リンク:
クライアント
専用ログイン

ユーザーIDとパスワードを入力してください。 ご質問がございましたら、弊所の顧客担当にご連絡くださいますようお願い致します。