湖北 | 2022年の知財権司法保護に関する10大典型案例を発表

2023. 6. 2

湖北 | 2022年の知財権司法保護に関する10大典型案例を発表

   このほど、湖北省高等裁判所は、2022年の湖北省の裁判所における知的財産権の司法保護に関する10大典型的な案例をはじめて発表した。今回公開された代表的な事件は、商業秘密の侵害、商標権の侵害、登録商標の偽造、特許紛争、不正競争などにわたり、民事、刑事、行政の法執行事件などにも及んでいる。このうち、案例1として公開された事件の概要は以下の通り。

   武漢某光電科学技術会社の商業秘密侵害案件:

   武漢某光電科学技術会社の高級管理職であった被告の陳X平氏は、退職後に元企業との守秘義務に違反し、新会社の設立に参画し、元企業の公衆に知られないテクノロジーやノウハウを無断で利用し、元企業の製品と同様の製品を生産し、元企業に重大な経済的な損失をもたらした。一方、事件に関与した新会社も、陳X平氏が元企業との守秘義務に違反していることを知りながら陳X平氏と手を組んで陳X平氏が掌握している元企業の公衆に知られないテクノロジーやノウハウを利用し、元企業と同様な製品を生産し、元企業に重大な経済的な損失をもたらした。

   本件の審理において、元企業では自社の商業秘密に対する保護措置が弱く、研究開発の過程や成果を客観的な媒介を通して完全に記録して保存していないことが分かった。そのため、裁判所は元企業が主張した商業秘密が記録媒介の有無の認定に困難が生じた。裁判所は図面、証言の真実性、および立証責任の移転の適当性など、全面的な検証を通じて、本件に関わる商業秘密には記録媒介が備わっているという結論に至った。これによって、本件の商業秘密に記録媒介が存在するかという重要な問題が解決され、企業の合法的な競争上の優位性が確実に保護された案例である。

   今回発表された10案例の詳細や知的財産権に関する問い合わせは当事務所知財チームまでご連絡ください。


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