後世の子供たちのために…米国籍華人の想いを実現

2021. 12. 1

後世の子供たちのために…米国籍華人の想いを実現

   2021年10月のある日、当事務所の高鵬弁護士のもとに一本の依頼電話が入りました。依頼主は100歳になる米国籍の華人で、高弁護士はすぐに彼女のご都合を伺って自宅を訪問しました。

   この老婦人は、若いときに米国で身ひとつから宝石商としての事業を起こし、晩年を迎えて、成熟した木の葉が自身の根元に戻るように、帰国することを選択して、上海に定住しています。彼女には子供はなく、日夜、身辺の世話をしてくれる養女が一人いるだけで、蓄えた財産を受け継ぐ人が誰もいないことが「唯一の悩み」です。彼女は穏やかな気持ちで熟考し、自分の財産を公益慈善事業に寄付して、彼女が長年心にとめてきた困難な環境にいる子供たちに教育を授け、よりよい生活と将来に導く一助に使ってもらえないかと願い、相談してきたのです。

   高弁護士は、彼女の愛情に満ちた想いに深く心を打たれ、同時に、彼女が抱える無力感と不安を感じとりました。この時、彼女は、自身の想いが正しくそして効果的に活かされて静かな安心感を得られるためには、どのような経路で、どのような方法で寄付をすればよいかわからずにいました。また、100歳の高齢にある自身の生命がいつとも知れぬ終着点を迎えるまでに、想いに適った寄付が実現し、遺された財産を適切に処理する時間はどれだけ残されているのか、と心配していました。



   そこで、高弁護士はすぐに、彼女の考えに基づいた実行可能な計画の立案し、彼女の承認を得てから、上海市の公証役場と児童教育を専門に取り組む上海真愛夢想基金会に連絡して、財産を寄贈する全過程で法律に合致した公正証書の手続きを進め、さらに、彼女の死後にも遺贈寄付された財産の使用状況を監督することに同意しました。

   2021年11月22日、公証役場において公証人のもと、彼女は基金会と寄贈契約を締結し、その場で、彼女が一生をかけて収集してきた愛着がある秘蔵の宝石をひとつひとつ基金会に手渡しました。高弁護士は終止、彼女に連れ添い、すべてのプロセスで彼女の想いが確実に実現するよう監督しました。

   彼女が100歳まで重く秘めてきた一粒の願いは、確かに私たち事務所の監視下で実らせていきます。
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