「国家独占禁止局」が初登場

2021. 11. 16

「国家独占禁止局」が初登場

   11月15日、中国人力資源及び社会保障部が公開した情報によると、国務院は国家独占禁止局局長として甘霖(女性)を任命しました。公開情報によると、甘霖は2018年から、国家市場管理監督局副局長を務めており、独占禁止局等の部門の管理を担当しています。



   独占禁止法が実施されて以来、法執行機構はすでに各種の独占禁止案件741件を処置してきており、科した罰金額は316.84億人民元になります。更に経営者集中案件は約4000件の審理を行っております。今回の局長任命は国家独占禁止局の初登場になります。国家市場監督管理総局独占禁止局と国家独占禁止局の概念は異なており、前者は国家市場監督管理総局の一つの部門であり、後者については、法律上ではまだ明確に規定されていませんが、中国政府が独占禁止法執行をさらに重視している動向と結び合わせると、今回の「独占禁止法」の改訂に伴い、従来の独占禁止法執行機構をさらに昇格させ、国家独占禁止局を国務院部委が管理する国家局(副部級)に調整する可能性も排除できないと思われます。それは、中国政府による独占禁止法執行の強化が短期的な重点業務ではなく、長期的な業務となることも示しています。

   従って、外資企業が中国で経営する場合、独占禁止は直面しなければならない課題となります。中国での長期的な経営を実現するためには、できるだけ早く相応なコンプライアンス業務に対応することをお勧めします。

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