北京、上海、杭州、蘇州、無錫など | 労働紛争典型事例を公表

2026. 5. 15

北京、上海、杭州、蘇州、無錫など | 労働紛争典型事例を公表

   毎年恒例の国際メーデー期間に合わせて、北京、上海などの労働部門、裁判所、労働組合などが労働紛争典型事例を相次いで公表している。公表された主な事例は以下の通り。

【北京】
   4月29日、北京第一中級人民法院は「雇用適正化によるリスク防止、司法による発展支援」をテーマとする記者発表会を開催し、中小零細企業の労働紛争事件の審理状況及び裁判業務の質と効率を高める取り組みを説明するとともに、8件の典型事例を公表し、中小零細企業と労働者双方の権利保護への指針を提供した。

   2026年4月27日、北京市第二中級人民法院と北京市総労働組合は共同で休息権に関する記者発表会を開催し、裁判・権利保障などの視点から、使用者及び労働者に対し、安定的労使関係と持続可能な発展に向けて歩み寄るよう働きかけた。発表会において北京二中院審判委員会の楊艷専任委員から、「三期(妊娠、出産、授乳期)」における女性従業員の権利、病気休暇の合理性、私用休暇の承認、年次有給休暇の計算、隠れ残業など、多方面から取り上げた計8件の典型事例が公表された。

   2026年4月24日午前、北京市第三中級人民法院は競業避止義務関連の労働紛争事件の審理状況に関する記者発表会を開催し、過去5年間の事件審理状況と事件の特徴及び注意事項を説明し、6件の典型事例を公表した。これらの事例から、競業避止義務が拡大されていること、営業秘密の外延が不明瞭であること、競争関係に関する定義が抽象的かつ広範的であること、適用地域及び期間が合理的な範囲を超えていること、競業補償金と違約責任のバランスが著しく取れていないこと、違法な証拠収集行為が頻発していることなどの特徴が見受けられる。

【上海】
   4月29日、上海第二中級人民法院と上海市人力資源社会保障局は共同で2026年度労働仲裁と訴訟の連携による典型事例発表会、並びに宝山区における「調停・仲裁・裁判・執行」一体連携協定締結イベントを開催した。
そのうちの、上海市戸籍取得後に退職した従業員に損害賠償を求めた事件では、上海市戸籍に希少的価値が認められた。現実として、人材の確保・定着を目的に、戸籍取得資格などの特別待遇と引き換えに、従業員と一定の勤務期間を定める会社が多い。この判例では、このような契約の効力によって、それに違反した従業員に対し、実際の損害、過失の程度、勤務年数などを勘案して、損害賠償を請求した会社の主張を認めた。

   上海市嘉定区人民法院は4月30日労働紛争裁判・執行白書及び典型事例記者会見において、「労働紛争白書(裁判編)」「労働紛争白書(執行編)」、「労働紛争司法典型事例(裁判編)」「労働紛争司法典型事例(執行編)」を発表した。
発表によると、労働紛争事件の審理における難点は主に下記の3点に集約できる。第一に、労働関係の形態がますます複雑になり判断を困難にしていること。新就業形態では、変則的な名義での提携関係、請負名目による雇用などが多く、雇用の性質が曖昧になり、労働雇用契約と他の民事契約関係を区別することが困難となっている。次に、労働契約履行の全過程にわたる紛争が発生し、かつ類型が集中していること。企業の全プロセスにおける雇用管理が不適切なため、違法解雇、配置転換・賃金変更、残業紛争、混同雇用などの問題が多発し、集団的紛争を誘発しやすい。第三に、労災保険給付紛争の処理において、労災補償が重複・複雑化し、関連規定が分散していることから、権利侵害が競合している状況下で補償の基準がまちまちとなり、裁判基準が一本化しにくいことである。

【杭州】
杭州法院が人工知能企業及び従業者権利保護に係る典型事例を公表

【蘇州】
蘇州市中級人民法院、蘇州市人力資源社会保障局が共同で2025年度労働紛争典型事例を公表

【無錫】
無錫市中級人民法院が2025年度の全市法院による労働紛争審理状況を公布
2025年度無錫法院による労働紛争典型事例
2025年度無錫地区労働人事紛争典型事例を公表

【四川・重慶】
四川・重慶労働人事紛争典型事例を公表

【遼寧】
労働者権利を保護する5件の典型事例を公表
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