上海 | 国際「5つのセンター」建設を保障する労務紛争などの典型事例を公表

2026. 5. 14

上海 | 国際「5つのセンター」建設を保障する労務紛争などの典型事例を公表

   上海市高級人民法院は、上海市が進めている国際経済センター、国際金融センター、国際貿易センター、国際航運センター、国際科学イノベーションセンターの「五つのセンター」建設を支援、保障するため、裁判実務において参考かつ指針となる典型事例を公表した。司法サービスによる保障業務を一層推進し、知的財産権、対外商事、海事、金融、破産などの審判業務体制を絶えず整備していくことを示すもので、法治化されたビジネス環境の最適化と高度な対外開放の促進をさらに進めていくことを目指している。

   典型事例の12として公表された事件は、某情報科技会社と張某との労働契約紛争で、会社でBI 顧問を務めていた張某が期限までにプロジェクトを完成させなかったことを理由に会社から解雇され、その後、張某が在職中に提出したコアコードのなかに実際の業務指標と一致しない大量のコピー内容があると判明したため、会社は張某に対して、重大な職務怠慢として損失44万8954元の賠償を請求したものである。

   法院は、労働者には使用者に対する忠実義務および注意義務があり、労働契約の履行過程において重大な過失により使用者に損失を与えた場合、損害賠償責任を負うべきと判断した。賠償額の決定にあたっては、労働者の過失の程度、損害の結果、労働者の収入水準、規則制度の関連規定および労働契約の関連約定などの要素を酌量したうえで決定すべきとした。

   本件では、法院が上海市ソフトウェア業協会の専門家を中立な評価者として委託して評価したうえで、張某は忠実かつ勤勉に職務を履行せず、プロジェクトの延期を招き、他人を雇用してプロジェクトを引き継がせることに至った重大な過失があるとする一方、使用者はプロジェクト管理制度を設置せず、リスク対策を講じてこなかったとし、酌量のうえ、張某に対し3万元の損害賠償を命令した。

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