最高人民法院 仮病や職務怠慢による労働契約解除を支持する典型事例を公表
2026. 4. 28
最高人民法院 仮病や職務怠慢による労働契約解除を支持する典型事例を公表

3月9日の最高人民法院は活動報告を公表し、病状詐称や職務怠慢がある従業員との労働契約解除を認める事例、労働契約締結を故意に拒否する従業員への2倍賃金支払い拒否を認める事例、補償金を狙った退職に歯止めをかける事例などに言及してきたが、このほど、そのうちの1事例の詳細が人民法院判例データベースに掲載された。
掲載された事例は以下の通り。従業員手帳に病気休暇の申請を詐称した場合は無断欠勤とみなして会社は労働関係を解除することができると規定してある。従業員の周某は自宅で床に伏して静養する必要があるとして病院の病気休暇証明書を会社に提出して病欠休暇していたが、延長申請時に会社が病歴等に疑問を感じたため許可せず、業務量を減らして介護を付けるので出勤するように要請した。しかし周某は出勤せず、その後何度も診断書を出しては病気休暇期間を延長した。その間、会社が周某の診察に別の社員を同伴させた際に、医者の診断は軽度の腰椎椎間板ヘルニアで長時間のデスクワークは控えたほうが良いが基本的に回復しているとのことだった。会社は複数回書面で周某に出勤を命令したが、腰痛のため自宅で床に伏しているしかないとして出勤しなかったため、組合に通告した後に病欠申請の偽造と出勤拒否による無断欠勤として労働契約解除通知を通達した。周某は労働人事争議仲裁委員会に仲裁を申請し、会社が病欠期間の給与と医療費補助、経済補償金を支払うとの仲裁判定が出たが、会社は裁判所に提訴し、周某が休暇中に複数回にわたり鉄道旅行したり、省外のコンサートに行っていたりしたことが判明した。
判決は、使用者と従業員の間で労働関係が存立するうえで、信義則は重要な基礎であり、忠実かつ勤勉に職務に従事し、正常に労働を提供し、使用者が手配する合理的な労働任務を完了することも、従業員の基本的義務であるとし、従業員は法律に基づき休息・休暇を取得する権利を享有する場合であっても誠実信用の原則に違反してはならず、偽りや詐欺的行為によって休息・休暇を騙し取る方法で労働義務の履行を回避する行為は許されないとした。また、従業員が病状を偽造し、または重要な情報を隠蔽して使用者に病気休暇を申請し、職務責任の履行を拒否し、使用者の規則制度に重大な違反となる場合、使用者がこれを理由に労働契約を解除し、従業員に対する経済補償金の支払いを拒否すると主張するとき、人民法院はこれを認めるとした。周某は中級法院に上訴したが棄却された。
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