2026年から従業員の汚職・収賄犯罪への量刑はどう変わるか?

2026. 4. 22

2026年から従業員の汚職・収賄犯罪への量刑はどう変わるか?

Q:2026年から従業員の汚職・収賄犯罪への量刑はどう変わるか?

   A:2026年4月10日、最高人民法院及び最高人民検察院は共同で「汚職贈収賄刑事案件の処理に適用する法律についての若干の問題に関する解釈(二)」(法釈〔2026〕6 号、以下に「解釈二」という)を公布した。今回の法改正で最も注目されるのは第八条で、すなわち、「刑法第163条で規定する非国家公務員の収賄罪、第164条で規定する非国家公務員に対する贈賄罪、第271条で規定する業務上横領罪、第 272 条で規定する資金横領罪の量刑基準は、それぞれ収賄罪、贈賄罪(組織贈賄罪)、汚職罪、公的資金横領罪の基準を参照して執行する」と定めていることにある。これは、非国家公務員による汚職・贈収賄犯罪の量刑基準が国家公務員に比べて緩やかであった旧法を改正する施策となっている。

   「解釈二」の運用は、中国が民営企業と外資企業の内部の腐敗に対する取締りを強化することを示す重要なシグナルである。さまざまな所有制企業の財産権に対して平等な保護を徹底するもので、これまでの民営企業や外資企業の内部における職務犯罪でみられていた「犯罪を成立させる基準は高く、刑罰は軽い」という裁判習慣を根本的に覆すものである。弊所は、「解釈二」の公布前後における非国家公務員による収賄罪、非国家公務員に対する贈賄罪、業務上横領罪の量刑基準の差異を、より明白に把握できるように、下記の表にまとめた。

   企業にとって、関連する司法解釈の公布は自社財産権を保護する強力な武器であるばかりでなく、同時に、内部コンプライアンス要求を全面的に更新することを意味する。弊所からは、企業が検討すべき対応として以下の点を提言する。① 就業規則、清廉誠実就業協定及び奨励・懲戒制度を改正し、新規の量刑基準を内部規則に明確に記載すること、② 調達、営業、財務、プロジェクト管理などの高リスク職種を対象に、刑事リスクに関する特別研修を実施し、典型的な事例を基づいて警告を強化すること、③ 内部通報・調査のメカニズムを完備させ、従業員による職務犯罪の疑いが発見された場合、速やかに証拠を確定して専門弁護士に相談し、法令に基づき適切に処理すること。これらの措置により、企業財産の損失を回避するとともに、不適切な対応による二次的な法務リスクの発生を防止することもできる。
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