2020年の春節休暇の給料はどのように支払うか？
2020年の春節休暇の給料はどのように支払うか？
弁護士 曽 立圻 (Peter Zeng)
2020年の春節休暇中新型コロナウィルス感染による肺炎の蔓延で政府はさまざまな対応を打ち出している。その中で、国務院と上海市が休暇延長についてそれぞれ手配し、多くの企業と市民は仕事、生活において一定の影響を受けている。
以下は、この2日間沢山の注目を集めている春節休暇の給料支払い問題について、分析を行い、参考に供する。
- 国務院弁公庁の2020年の春節休暇の延長に関する通知
- 権威発表！市政府より当市の企業の復職と学校の開校を遅延させることに関する通知
- 人力資源・社会保障部弁公庁の新型コロナウィルス感染による肺炎発生状況の予防抑制期間における労働関係問題の適切な処理に関する通知
- 上海市人力資源・社会保障局の新型コロナウィルス感染による肺炎発生に対する支援保障措置の実施に関する通知
上記の規定に従って、今年の春節休暇の手配は以下の通りである。
元休暇期間：1月24日~1月30日の7日間
- 1月24日（大晦日、金曜日）、振替休み（1月19日日曜日出勤）
- 1月25日（旧正月1日、土曜日）、祝日
- 1月26日（旧正月2日、日曜日）、祝日
- 1月27日（旧正月3日、月曜日）、祝日
- 1月28日（旧正月4日、火曜日）、補休（1月25日土曜日）
- 1月29日（旧正月5日、水曜日）、補休（1月26日日曜日）
- 1月30日（旧正月6日、木曜日）、振替休み（2月1日土曜日出勤）
新休暇期間：1月31日~2月9日、10日間
- 1月31日（旧正月7日、金曜日）、休暇の延長（休日？）
- 2月1日（旧正月8日、土曜日）、休暇の延長（休日→平日→休日？）
- 2月2日（旧正月9日、日曜日）、休暇の延長（休日）
- 2月3日（旧正月10日、月曜日）、復業の延期（休業）
- 2月4日（旧正月11日、火曜日）、復業の延期（休業）
- 2月5日（旧正月12日、水曜日）、復業の延期（休業）
- 2月6日（旧正月13日、木曜日）、復業の延期（休業）
- 2月7日（旧正月14日、金曜日）、復業の延期（休業）
- 2月8日（旧正月15日、土曜日）、休日
- 2月9日（旧正月16日、日曜日）、休日
- 2月10日（旧正月17日、月曜日）、出勤
以上の赤い字体「休暇の延長」は、国務院が決定したものである。恐らく休日扱いとする可能性が高い（その内、2月1日本来は土曜日休みであったが、連休のため稼働日と調整されたが、現在は元に戻っている）。そのため、上海市人社局は「正常の労働を提供した場合、使用者は補休または規定に従って残業代を支払う」ことを要求している。
以上の青色字体「復業の延期」（出勤を延期すること)は、上海市が決定したものである。そのため、上海市人社局は「1つの賃金支払周期内には、労働契約で定められた基準に従って従業員の賃金を支払うべきである。1つの賃金支払周期を超えた場合、支払う賃金は本市の最低賃金基準を下回ってはならない」ことを要求している。
未解決の問題は、「復業の延期」期間中、従業員が正常に仕事をしている場合（疫病防止のため復業しなければならない場合、或いは一般企業が在宅勤務を手配している場合）、補休や残業代を支払う必要があるかどうかである。
ここで、2月3日から2月7日までの「復業の延期」の法的意味と給与待遇について、28日午後の発表で人社局の担当者は次のように解読した。
①家で休んでいる場合、通常通りの給料を支払う。
②出勤や在宅勤務は、将来的に代休や残業代の支払い（200%）が必要。
この数日間は休日とみなされるべきである。これについて、一部の弁護士は見解が異なる。仮に休日とみなされれば、当該「家で休む」ことに対し、給料を支払うのは妥当ではないからである。
現在の状況が特殊なため、今後の政策が引続き変化するかと思われるので、各企業は当該政策の変化に注意の上、仕事の手配をタイムリーに行うよう提案する。
なお、従業員の復業や在宅勤務を手配する必要がある場合、従業員と意思疎通した上で行うことをお勧めする。
そして、HR担当は、1月、2月の日給、月給をどう計算するか考える必要もある。
その他の関連質問応答は、以下をご参考ください。
2020年1月28日
