湖北 | 知的財産権の証券化を初めて実現
2023. 12. 17
湖北 | 知的財産権の証券化を初めて実現

2023年12月1日、武漢知的財産権取引所をプロジェクト発起人とする湖北省初の知的財産権の証券化商品「パイオニア商品―武漢リース知的財産権第1期資産支援特別プラン(専精特新)」が深圳証券取引所で公開に成功した。発行規模は1.05億元、信用格付はAAA、発行額面利率は3.8%/年、3年期。基本資産は湖北省内にある「専精特新」企業(注:イノベーションの強化に向けて専門性、精巧な技術力、独自性、新規性の 4 点で優れた特徴を有するとされる中小企業を指す)のグループから提供され、そのうち4社が武漢の企業で、環境保護、電子情報、智能製造(スマートファクトリー)などの複数の技術分野をカバーする48件の認定特許を取得している。今回の発行に対する申し込みは200%を上回っている。
今回の発行は、湖北省における知的財産ファイナンスの取り組みに新たな1ページを刻むこととなった。湖北省では次のステップとして、知的財産権の証券化モデルをさらに最適化し、金融資産と知的財産権の価値を有機的に結合し、複製可能かつ拡張可能で刷新的な知的財産権の担保融資金融商品を設計することによって、テクノロジー企業に対してより良いサービスを提供し、実体経済の質の高い発展を促進するうえでの強力なサポートを提供することを目指している。
今回初めて実現した知的財産権の証券化とは、知的財産によって生み出される将来の収益を基礎資産として、公開市場で標準化債券を発行することで資金調達を実現する革新的な金融手法である。知的財産権の証券化により、流通困難な知的財産権を流通可能な有価証券に変換して、知的財産権を現金または投資可能な有形資産へと転換させることができ、企業の知的財産権の価値を活性化させることができる。知的財産権を担保とする融資と比べて、証券化商品は資金調達コストが低く、返済期間が長く、資金を柔軟に利用できるメリットがあるため、テクノロジー企業が直面する資金調達難を緩和することができる。一方、国内外のビジネス実務や経験からみれば、知的財産権証券化のリスクは主に知的財産権そのものからもたらされる。従来の基本資産とは異なり、知的財産権自体が無形で価値が不安定であるため、基本資産として証券化する時に一定のリスクと不確実性が潜んでいる。いずれにしても、企業にとってはイノベーションを推進すると同時に、知的財産権を保護することも、ますます重要な価値を持つようになってきている。
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