広東 | 個人情報保護の典型事例を公表
2023. 11. 9
広東 | 個人情報保護の典型事例を公表

「中華人民共和国個人情報保護法」が施行2周年を迎えたことを機に、広東省高級人民法院は個人情報保護の典型事例を公表した。今回公表された事例は計7事例で、インターネットプラットフォームによる規定に違反した情報の収集と処理、アルゴリズムのミスによる権利侵害、同意を得ない営業メールの発送、顔画像の違法収集などの個人情報権益を侵害する行為に対する裁判事例で、個人のプライバシーと情報の安全を保護し、商業宣伝行為を規範化し、個人情報権益の保護を強化し、良好なインターネット環境の維持を実現している。典型事例の公表により、個人情報保護に関連する法律規定に対する企業の理解と実行を強化することにつながるほか、実務における一部のコンプライアンス違反行為にも一定の警告効果があると期待している。
その中の事例5は、不動産会社が同意を得ずに収集した来訪者の顔情報が事実認定根拠となるかが争われた事例で、法院は審理を経て、下記の判断を下している。「当該不動産会社が関連機関の許可と利用者の同意を得ずに、経営目的で、顔画像を収集して個人の身分を識別する設備を勝手に設置し、長期間にわたり利用者の顔情報を収集、保存した行為は、他人の合法権益に対する厳重な侵害であり、法律による禁止規定に違反している」。よって、法院は、当該方式で収集した証拠は違法証拠に属するため、本件の事実認定根拠とはならないと認定した。
原文リンク: