上海 | 民営企業判例を公布
2023. 10. 26
上海 | 民営企業判例を公布

上海市高級人民法院はこのほど、民営企業の健全な発展を法に基づいて保障する典型的な判例の第5弾として、売買契約紛争、破産更生、保険紛争など12件の判例を公布した。その中には、ある貿易会社と国有企業との売買契約の紛争案件がある。この案件では、契約当事者の甲は大手国有企業で資金力が十分かつ市場における優位的な地位にあり、乙は民営の零細企業であり、双方に一定の実力差がある。契約では違約責任が明確に約定されているが、約定した違約責任は明らかに甲側に有利で、違約コストが比較的に低い状況であった。未払い元金が2000万元強の状況では定型約款で取り決めた違約金は低すぎであり、乙の貿易会社の実際の損失を補填するものとはなっていない。本案件において、最終的に人民法院は、法律の規定と違約責任を調整することを訴える乙方の貿易会社の請求に基づき、違約金の計算基準を調整した。
「民営経済の発展と強大化の促進に関する意見」「中小企業の支払保障条例」などではいずれも民営企業と中小企業の合法的な権利を保護することを明確に規定している。しかし実際には、民営企業が代金を滞納される問題がしばしば見られ、国有大企業と民営中小企業の不平等な関係から起因する長期的な未払い、債務不履行コストの低すぎなどの問題が多く発生し、民営企業の運営に大きなリスクをもたらしている。そのため、今回の典型例の公布は、民営企業の合法的な権益の保護にとって非常に重要な参考価値があると考える。
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