国家知財局 商標審査の中止条件を規範化
2023. 6. 27
国家知財局 商標審査の中止条件を規範化

このほど、国家知的財産局商標局は「審査案件中止状況規範」(以下は「規範」という)の解読を商標評審担当者等に向けて発表し、「規範」を制定した構想及び考慮した点、および「規範」の具体的内容として商標中止の必要条件、中止の状況、中止手順について解説した。
長い間、行政上での権利付与・権利確定の各プロセスの間において、及び行政と司法のプロセスの間において協調が不足していた。権利者は先行類似商標で根拠となる障害を排除した後に、さらに他者による先願を回避するために、重複出願し、法律上の手続きを急ぐなど、不必要な制度的のコストが生じていた。こうした問題を解決するため、必要時には商標審査を中止する方法により、当事者、行政、司法等各方面の資源を節約できるようにすることを「規範」制定の構想の一つとして解説している。
「規範」では、中止には必要性を原則とすると規定した。審査中に先行権利の確定等の状況が審査結果に実質的な影響を与える場合のみ、審査を中止すると明確に定めた。その他の審査理由、または権利状態が確定した先行商標が案件の結論を確定するのに十分であるその他の場合には、審理を中止すべきではないとした。また、明らかに中止すべき七つの状況、具体的な状況によっては中止をしてもよい三つの状況を明確に規定した。中止すべき状況の中で五つの事由は拒絶査定、登録不許可、無効宣告の不服申立案件に適用される(具体状況の詳細は当所担当までお問い合わせください)。
現在、「規範」の原文はまだ正式に発表されておらず、施行日も明らかにされていない。「規範」の施行は、商標審査に大きな影響を与え、商標申請、不服申立中の商標行政手続きがより便利になることが予想される。企業側にとっては自主的に審査の中止を申請して商標権獲得のコストを引き下げることができると期待できる。
原文リンク:
https://sbj.cnipa.gov.cn/sbj/ssbj_gzdt/202306/t20230613_27700.html