医薬領域等の独占禁止典型事例を発表

2023. 6. 16

医薬領域等の独占禁止典型事例を発表

   2023年6月2日に中国国家市場監督管理総局が2023年第1回目となる独占禁止典型事例計13件を発表した。そのうち、医薬分野に関わる事例は5件で、7社の製薬会社が関わっている。

   具体的な医薬品類別からみると、原薬に関わる事例は2件、製剤(成品薬)に関わる事例は4件がある。また、違法な独占類型からみれば、独占協定を達成し実施したのは3件、市場支配的地位の濫用事例は3件ある(※1)。

   処罰金額からみると、遠大医薬(事例一)と東北製薬(事例八)に対する罰則額がそれぞれ億元を超えており、揚子江案(※2)以来の医薬分野独占禁止法執行案における億元超え案件となった。

   発表された13事例のうち、医薬分野にかかわる5事例を原文の事例番号順に下表にまとめてみた。

   2021年11月15日、市場監督管理総局は「原薬分野の独占禁止に関するガイドライン」を発表した。ここ2年、民生分野における重要な領域や医薬領域での独占禁止に対する法執行はたえずレベルアップし、強化されている。医薬品企業にとしては、販売システム管理における垂直型独占協定(価格制限など)によるリスクを積極的に予防し、競争相手との提携における水平型独占協定リスクを回避し、市場支配的地位の濫用によるリスクを警戒し、適時に見直すことが特に重要となっている。

   当所では医薬分野における独占禁止法執行を引き続き注視し、随時、関連情報を更新していきます。必要のある方は当所までご連絡ください。


※1 事例一は同時に原料薬と製剤に関わり、また独占協定と市場支配地位の濫用に関わっている。

※2

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