浙江 | 商業秘密保護に関する典型例を公布

2023. 5. 22

浙江 | 商業秘密保護に関する典型例を公布

   企業にとって商業秘密は競争優位性と商業価値をもたらす重要な資産である。先日、浙江省人民検察院は商業秘密保護を認定するうえで参考となる典型的事例を4件発表した。事例1、事例3、事例4は主に会社の研究成果を盗用して他社で使用した案例で、事例2は対外貿易企業をフォーカスした顧客情報及び商業秘密の認定に係わる事例となっている。

   事例2は、A社において主にB社との外販業務及び顧客維持業務を担当する関氏が在職期間中に無断で個人の会社を設立し、自社の名義でB社とA社の製品類別が同一の製品をB社との間で対外貿易販売を行っていたケースである。関氏は退職後にA社とB社の経営情報に関わる大量の電子メール、取引契約書を自分が設立した会社に持ち込み、2016年から2021年末にかけて、関氏名義の会社でB社と行った対外貿易取引額は6000万元余りに達していた。最終的に関氏は商業秘密侵害罪に該当すると認定され、懲役4年、罰金400万元を言い渡された。商業秘密に属する企業の経営情報を法的に保護し、輸出入貿易の健康な発展を護衛することを強化する例として紹介されている。

   商業秘密として認定する際に、検察機関は、取引商品の類型、支払方式、契約様式、具体条項等の詳細な情報が権利者の経営情報と同一性を有するか否かを重点的に審査しなくてはならないと求めている。企業としても商業秘密保護への意識を高め、従業員の退職等による営業秘密の漏洩を防止する充実した制度を制定しておく必要がある。商業秘密に関するより詳細な対応については、当所にお問い合わせください。

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