コロナ感染について知っておくべきこと

2022. 12. 29

コロナ感染について知っておくべきこと

   新型コロナウイルスに感染した後、病院に行くべきですか?どのような症状が出た場合、重症化することに注意すべきですか?
   復旦大学附属中山医院重症医学科の鐘鳴主任が自宅療養期間中に症状に応じた薬の選択について解答しました。

Q: 新型コロナを完全に予防できる医薬品はありますか?
   A: 現在、確実に新型コロナの予防に有効な薬はなく、予防するために薬を備蓄したり服用したりする必要はありません。感染を科学的に予防し、または、身体への影響を軽減するためには、ワクチンを接種することと、良質な休息とバランスがよい食事を取るなど、規則正しい生活を送り、良好な健康状態を維持することが重要です。

Q: 新型コロナに感染して発症した場合はどう服薬しますか?
   A: 現在の市販薬はすべて対症療法薬と支持療法薬であり、新型コロナを直接治療するものではなく、症状を緩和するだけです。新型コロナに感染した人は、薬を過剰摂取しないようにしてください。過ぎたるは及ばざるがごとしです。ウイルスは特別な介入をしなくても 1 週間ほどで自然治癒します。

Q: どのような状況になったら病院に行くことを勧めますか?
   A: 重症化する傾向にある人たちは、自身で健康モニタリングをしっかり行っておく必要があります。重症化とはウイルスが肺に感染して肺炎を起こすことを指します。呼吸困難、息切れ、血中酸素濃度が正常値(95%以下)を下回ると、重篤化する傾向があります。また、もともとの基礎疾患が悪化した場合は、ただちに医師の診察を受けるべきです。


特別な時期の安全な在宅服薬のアドバイス

症状がなければ薬を飲む必要はない
  • 解熱剤、風邪薬、咳止め、痰を切る薬はどれも病気の予防にはなりません。症状を緩和させるだけです。症状がないのに、むやみに薬を飲んではいけません。
  • 多くの医薬品は市販薬(OTC)ですが、不適切な使用によって副作用が生じたり、肝臓や腎臓の機能が損なわれたりすることもあります。
  • 具体的な薬のアドバイスは、必ず薬の説明書に従って服用するか、医師に相談してください。

解熱剤は一般の風邪薬と一緒に服用しない
  • 解熱剤は風邪薬や一部の漢方薬と併用してはいけません。
  • 多くの風邪薬や漢方薬にはアセトアミノフェンが含まれています。むやみに混ぜると薬の過剰摂取となるリスクが高まります。
  • 具体的な薬のアドバイスは、必ず薬の説明書に従って服用するか、医師に相談してください。

複数の解熱剤を一緒に服用しない
  • アセトアミノフェンとイブプロフェンは共に解熱鎮痛剤で、同時に併用すると急性肝不全になることがあります。
  • 具体的な薬のアドバイスは、必ず薬の説明書に従って服用するか、医師に相談してください。

薬を過剰摂取しない
  • 薬の過剰摂取は症状を緩和したり回復を早めたりするどころか、さらなる副作用を引き起こします。
  • たとえば、アセトアミノフェンの過剰摂取は急性肝不全を引き起こすことがあります。
  • 具体的な薬のアドバイスは、必ず薬の説明書に従って服用するか、医師に相談してください。

服用回数をオーバーしない
  • 薬にはそれぞれに効果が生じる時間と半減する期間があり、薬の特性に厳密に基づいて間隔を空けて薬を服用する必要があります。
  • 特に解熱剤を、熱が下がらないからといって何度も繰り返し服用することは禁物です。
  • 具体的な薬のアドバイスは、必ず薬の説明書に従って服用するか、医師に相談してください。

消炎剤をむやみに投薬しない
  • 新型コロナはウイルス性の感染です。消炎剤(アモシリン、セファロスポルなど)は通常、細菌性感染症に対して投与されます。新型コロナでむやみに消炎剤を投与してはいけません。

以下の人は、解熱剤の服用に注意が必要
乳幼児/妊婦
  • リスクを減らすために、6カ月未満の乳幼児または妊婦はイブプロフェンの服用を避け、解熱剤はアセトアミノフェンのみを服用して下さい。
  • 3か月以内の乳幼児の発熱には薬の服用を勧めません。症状がひどい場合は小児科を受診してください。
高齢者
  • 高齢者で胃腸や腎臓に問題があったり、潰瘍や炎症性腸疾患の病歴があったりする人は、アセトアミノフェンを選ぶとよいでしょう。


出典:上海発布
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