専門最前線推薦コラム | 『民法典「データ及びネット上のバーチャル財産」条項研究』
2021. 4. 23
専門最前線推薦コラム | 『民法典「データ及びネット上のバーチャル財産」条項研究』

推薦著書:
『民法典「データ及びネット上のバーチャル財産」条項研究』
著者及びプロフィール:
劉煉箴 中国人民大学未来法治研究院助手研究員
推薦の理由:
「民法典」第127条は、法律にデータ、ネット上のバーチャル財産の保護に関する規定がある場合は、その法律に従うと規定している。本稿では、当該「データとネット上のバーチャル財産」に関する条項について研究を行っている。研究結果によれば、規制の性質と目的の角度から見ると、本条はデータ及びネット上のバーチャル財産の保護に関する指導規定であり、今後の具体的な法律規制の構築に適合性が高い制度根拠を提供しているため、重要な意味があると認識している。規制内容の理論分析から見れば、データの権益というのは、ただ1種類の権利だけではなく、複数の異なる権利からなる「権利の束」である。司法観点における実証分析から見れば、データ権益には、個人データ権益、企業データ権益が含まれ、ネット上のバーチャル財産紛争は主に、ネット使用者とネットサービス提供者の間の紛争、及び使用者と使用者の間の紛争が含まれている。従い、本稿を通じて、読者は以下の事項を理解することができる。本条を全面的に理解でき、関連知識を随時補充できる。また、中国におけるデータ及びネット上のバーチャル財産保護の立法と司法実践はまだ発展の最初的段階にあり、各方面の利益が競争しており、多くの事項がまだ確定していないため、今後の動向に注視すべき重要性を認識することができる。尚、データ権益の意識を十分に樹立することで、企業データに対する保護能力を向上させると同時に、他企業のデータ侵犯に対して違法責任を負うことも回避しなければならない。
リンク:
http://yk3.gokuai.com/file/l9ny6sbfn58mjsd4kwcwbpovdbdb5tz7#