注目の315 | 「世界消費者権利デー」の発表
2023. 3. 17
注目の315 | 「世界消費者権利デー」の発表

315晩会」とは
毎年3月15日は「世界消費者権利デー」で、1984年以来、中国では中国消費者機構が設立され、1987年に国際消費者機構に加入しました。
1991年3月15日、中国の中央テレビ局が世界消費者権利デースペシャル生中継番組を放送しました。番組では消費者からの声に基づき、スタッフが徹底取材し、当時様々な悪徳業者を暴くことに成功しました。それからというもの、中国では、消費者の権利向上のためにそういったスペシャル番組が毎年放送され、各業界の多くの企業が指名され、詐欺や商品品質に関する問題などについて指摘されるようになりました。
年に一度の315スペシャル番組は昨日午後8時からCCTVでスタートしました。今年は「誠実な光で消費者を照らす」がテーマでした。毎年、事前のニュース報道では、今年はどの企業が指名でさらされるか、どの業種がさらされるかと注目を集めていました。
消費者目線で特集された12項目
今年発表された12項目は、特別な企業名ではなくあくまでも昨今注目を集める、食品(米)、美容整形、APP、観光地の安全、バイクなど、消費者目線に戻り、横行する詐欺の事件を紹介しました。これは昨年の二十大共産党大会、今年の両会でも重視されている、「民生領域」=「一般消費者の生活領域」に着目した報道になったことは言うまでもありません。また通常外資系企業が名指しで違法を指摘されるなど、外資系企業にとっては注目の番組ではありましたが、今年では外資系企業の名指しはなく、あくまでも政府が消費者の安全を補償することに重点を置いた内容でありました。
これは一つにコロナ禍の影響での経済停滞が言われる昨今において消費の喚起を施す狙いがあるとみられています。また、消費者目線での報道にしたことで、政府が内需拡大の目的も含め、国内での消費者保護に特に注目している、安全で安心な消費を提供するという意図も見受けられました。
日系企業の反応
毎年、この番組を注目しているある日系企業から、今年の内容については「世界消費者権利デー」にふさわしい内容であり、不法投棄、観光地での安全、品質の劣化などにおいて、当局が消費者権利保護により、消費促進を図るのに努力しているポイントが見られ、その点を高く評価しました。