浙江 | 2023年の商業秘密侵害10典型例を発表
2024. 3. 4
浙江 | 2023年の商業秘密侵害10典型例を発表

このほど、浙江省市場監督管理局は2023年における10件の商業秘密侵害典型例を発表した。2023年を通じて浙江省市場監督管理局は商業秘密の侵害を厳格に取り締まり、全国に先行して商業秘密保護革新試行を全面的に推進した。
典型例として公表された案例10は、離職社員による商業秘密の漏洩事件で、2023年2月28日に台州市路橋区市場監督管理局が浙江省の空気工具会社から同社の元従業員が商業秘密を侵害しているとの通報を受け、即日に現場調査し立件した。調べによると、2017年6月、当該元従業員は在職中に当該空気工具会社と「従業員秘密保持契約」を締結しており、2021年5月に会社を退職した後に「競業禁止契約」に基づき毎月2,900元の補償金を得ていたが、勤務していた空気工具会社の顧客資料を使って他社と取引し、取り調べの当日までに562万元を売り上げ、37.4万元の違法所得を得ていた。当該元従業員は事件の調査中に事実を認め、空気工具会社との契約に従って、違約金と競業制限契約の補償金及び違法所得金の計71万6000元を賠償した。さらに、路橋区市場監督管理局は2023年8月24日に違法行為の即時停止を命じ、罰金15万元を科した。
この案例は、商業秘密侵害に対する中国の主管部門の容赦ない態度を示すものであり、企業が内部管理を強化し、商業秘密保護制度を確立し、従業員の秘密保持意識を高める必要があることを示唆している。また、退職後の従業員も元雇用主の商業秘密を保護する責任があることを強調するもので、秘密保持契約に違反することの少なくない法的結果をも示している。
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